PPSU(ポリフェニルスルホン)樹脂基本情報
PPSU(ポリフェニルスルホン)樹脂の物性の基本情報について
PPSU: 透明樹脂の中で最高の耐熱・耐薬品・強度をもつ
PPSU(ポリフェニルスルホン)の略号・名称
- 略号PPSU (PolyPhenylSulfone) ※JIS K6899-1 (又は PPSF)
- 名称ポリフェニルスルホン樹脂
- 呼称ポリフェニルスルホン、ポリフェニルサルホン、~サルフォン
- 外観自然色: 透明琥珀色、薄茶褐色透明
PPSU(ポリフェニルスルホン)の化学式
構成分子中にスルホニル基(-SO2-)を含むポリマー。
スルホニル基の立体化学構造が、結晶化を阻害するため、スルホン系樹脂は、非晶性を保つため透明である。
スルホン(-SO2-)、エーテル(-O-)鎖で結合した芳香基(フェニレン)から構成される。
PPSU(ポリフェニルスルホン)の物性の特徴
長所
- 優れ耐スチーム性(耐加水分解性)
- 高温蒸気による滅菌の実用試験において、1000回以上行っても、クレージングや破壊などは発生しない。 極めて強い耐加水分解性をもつ。
- 優れた耐衝撃性、高い靭性
- 鋭いノッチによる衝撃試験においても、耐衝撃性は殆ど劣化しない。 この点において高い耐衝撃性で知られるPC(ポリカーボネート)に似た性状であるといえる。 また、高温環境でも耐衝撃性が失われにくい。
- 高温時の付加に耐える
- 荷重たわみ温度(1.82MPa時)が207℃と高く、高温環境下の力にも耐える事ができる。
- 耐薬品性良好
- 酸、塩基をはじめ、幅広い薬品に対して耐性がある。 高温塩素水に長時間曝しても殆ど劣化しない。
サルホン系樹脂を侵すある種の塩素化炭化水素、芳香族溶媒、ケトン、エーテルなどに対しても、他のサルホン系樹脂に比べると耐性は良い。 - 難燃性
- 強い透明樹脂
- 透明なプラスチックの中で比べると、耐熱、耐薬品、強度をもつ。
- 食品衛生法取得品
短所
- 紫外線による劣化。
- 濃酸、ケトン、エーテル、ハロゲン化炭化水素、芳香族系溶媒に侵される。
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