プラスチック・樹脂の用語解説は行
プラスチック(樹脂)やプラスチック加工に関する業界用語・専門用語を解説
フェノール樹脂
Phenol Formaldehyde (PF)
フェノールとホルムアルデヒド(ホルマリン)との反応によって得られる熱硬化性樹脂。
耐熱性が高く、電気絶縁性が良い。硬質で、強度があり、寸法安定性にも優れている。 特に高温時においても機械的強度を保持する。
また難燃性、耐溶剤・耐酸・耐水性も良い。
他のプラスチックに比べて、バランスのとれた物性を示し、その割には安価である。
その歴史も古く、人類史上初めての人工高分子。
1907年にアメリカのベークランドがその成形法の特許を取得。1910年に工業化された。今でも、フェノール樹脂というより「ベーク」と呼ばれることが多い。
代表的欠点は、アルカリに対して弱い。(フェノール性水酸基を持つため。)
昔の用途としては、白熱電球のソケット、食器など。 (ソケットが加熱すると、ホルマリン臭がした。食器もホルマリン臭があった。)
現在では、自動車用部品、プリント回路基盤、電気機器部品などに使用され、エンジニアリングプラスチックとしては、布や紙にフェノール樹脂を染み込ませて硬化させたり、その他のフィラーで強化された板材などがある。
- プラスチックの材質:「フェノール樹脂」